「血も涙もある人」

 心の冷たい人のことを「血も涙もない人」といいます。

 涙は人のために流すものであって、自分のことで涙を流す人は心の弱い人かもしれません。

 気の毒な人を見たとき、可愛そうで涙が出る人は人間らしい感情を持った人です。

 それが人間の普通の姿ではないでしょうか。

 本人の目の前で泣くのは、その場の衝動であったり、ただのやさしさであったりしますが、本人の知らない陰で目がはれるほど可愛そうで泣くのが、本当に血も涙もある人というのかもしれません。

 人の見ていない陰の姿が、その人の本当の姿です。

 陰は誰にも見られていないようでも、やがて相手には見てくるものです。

 それは勿論天の神様が一番よく知っています。

 可愛そうで陰で泣く人こそ誠の心の人です。

 誠の人が神様にお願いすると、なんでも必ず天に届いて不思議が起きています。

人のことで陰で涙を流す人こそ誠の人である。