心のバランス

 悩みのない人はおりません。

 人にいうにいえない悩みを誰もがもっています。

 しかし、楽観的な人はあっけらかんとして悩みを悩み

とは思っておりません。

 自己執着心の強い人が妄想と思いこみを深めていって

います。

 それが被害者意識へと進むと、もうそれは精神の病の

はじまりです。

 夜眠れなくなったり、うつ病になったりしてますます

 自分だけの世界にはまってしまいます。

 原因は、自分をあまり意識しすぎるからです。

 人間は二つのことを同時に考えることはできないよう

に脳はできているといいますので、人のためを考えたり、

また人のことを同情して心配したりしていると、自分の

ことを忘れられます。

 自分のことなど考えるひまのないくらい人のためを考

えていると、自分のことはどうでもよいという気持ちに

なって楽観的になれます。

 なにごともよい方に考えることを楽観的といいますが、

自分のことを心配しすぎるからよい方には考えられなく

なるのではないでしょうか。

 そういう人は、自分を大切と思うように人を大切に思

うようにしていると、その欠点が逆に長所として役立つ

ことになります。

 しかしまた自分をどうでもよいと思いすぎても、人の

こともどうでもよいと思いやすいもので、そのバランス

も大切なことではないでしょうか。

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