喜び方の研究(その7)

 人間には運命というものがあり、知恵や努力だけではど

うすることもできないことがあります。

 過去に人を喜ばせていれば自分にうれしいことが起きて

くるし、人を困らせていれば自分に困ることが起きてきま

す。それを運命と人々はいうのではないでしょうか。

 蒔いた種はすぐには生えてこないために、すべては偶然

と思う人もあります。

 しかし、大根の種からは大根、柿の種からは柿の芽しか

生えてくることは絶対にありえません。

 もし、困ることが起きてきたら、それは誰が悪いのでも

なく、自分の蒔いた種が生えてきたのだと思えばあきらめ

もついて腹の立つのも治まります。

 それどころか、心あたりのあることなら、やはりあれが

いけなかったのかと勉強にもなります。また、何であろうと、

過去前生の掃除ができてよかったと喜ぶこともできます。

 世の中は善悪の判断のつきにくいことばかりですから、

ヘタな反省をして心を暗くするよりも、天の試練だと思っ

て自分を磨くことが一番大切なことではないでしょうか。

 人生は良いことだけを喜ぶのではなく、何でも喜べるよ

うになれたら、こんな素晴らしいことはありません。

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