「喜び方の研究(その3)」

 亭主を尻に敷いていい気になって喜んでいる奥さんがよくおります。

 本人は自分の方が主人より偉いのだと優越感のいい気分でいるのかもしれませんが、主人の方はおもしろいはずはありません。世間体も常識もあったものではないと内心思っているからです。実は亭主は忍の一字なのです。

 喜び方には、大きく分けて三つの喜び方があるようです。

 一つは、自分の喜びだけを求める喜び方で、一つは、相手の喜びを自分の喜びとする喜び方で、もう一つは、お互いが心を一つにして喜ぶ喜び方です。

 自分さえよければよいというのは動物的です。

 相手の喜びを自分のことのように喜ぶのは、愛であり、誠であり、親心です。そして心一つに喜ぶ喜び方は神様と同じような心です。

 この世に争いや不幸が起きるのは、自分さえよければよいという喜び方をすることが原因です。

 欲のない人はおりませんが、自分は少しだけでいい、相手には沢山喜んで頂こうという親心のような大きな心になれば、誰とでも仲良く共に喜ぶことができるのではないでしょうか。

 喜びは良い運命の種まきです。

 人を喜ばせて自分も喜んでいると誰でも陽気ぐらしができるようになります。

 良い種を毎日まいて、良い実りを毎日楽しむ生活ほど安心で、幸せなくらしはありません。

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