「通さぬは通すが為の道ぶしん」

 道路工事の為に通れなくて困ることがあります。

 小さな子供にはその訳を説明してもわかりません。

 大人でもブツブツ言って喜べない人もいます。

 応急工事ならすぐ終わりますが、本格的な工事になると「一体いつまでやっているんだ!」と文句を言いたくなるほど長いものもあります。メチャクチャに掘り起こして元に戻るのだろうかと心配になることもあります。

 やがて完成して開通すると快適です。今までの騒ぎがウソのようです。

 人間の運命も快適な流れにする為に、天の神様が工事をやってくれます。

 早めにやってくれれば簡単な工事で済みます。

 大病で長年患った人や困り事の大問題で苦労してきた人は人間が出来ています。

 きっと神様が本格的な工事をやってくださったのでしょう。

 天の大サービスを受けたのかもしれません。

 応急工事ばかりでは立派な人間は出来あがりません。

 今生一代を全部大工事くらいなサービスを受ける人もあります。

 そういう人は来生は快適な運命となって高速道路を走るような人生が待っているのではないでしょうか