「よき相談相手になろう」

 物不足の時代には、人に物を差し上げると大変喜ばれました。

 物の溢れる今日の時代では、400円の本も貰っても400円の家賃がかかります。

 また価値観の多様化で何を差し上げても好みにあうかどうかはわかりません。

 今は心の貧しさの時代ですから、良き人間関係をつくって良き相談相手になることが一番喜ばれることではないでしょうか。

 自分を良く理解してくれる人のためなら、命がけで尽くしたくなる心理が人間にはあるといわれます。

 相手の心の痛みまでわかって、共に苦しんであげられる友になれたら、どんなに喜ばれることか知れません。

 「あなたの悩みには答えはない」などとは決して言わないようにして「必ず答えはある」と信じて共に探そうと努力をすることが何よりも大切なことではないでしょうか。

 心を倒したらすべてが終わりです。

 自分が高い立場になって偉そうなこと言うのではなく、結論は本人に到達させる方が一層やる気を起こさせます。

 今、世の中は自分さえ良ければ良いという人が増えて人間関係が希薄になっています。

 人間不信の時代です。

 人の心に情けという灯火を明かしてあげることは最高のプレゼントなのではないでしょうか。